2007/01/26 書籍メモ

書籍-国文学

NHKこころをよむ 吉野俊彦 森鴎外を語る/江藤淳 夏目漱石を語る、日本放送協会、平成3年8月、670円

  • 引用(本の主旨とはあまり関係なし)
    • 進化論の教える適者生存の世界、これは自然淘汰によって世の中の環境に適応した者だけが生き残っていき、適応できない者は、優勝劣敗の原則で淘汰されてしまうという、ある意味では苛烈な恐ろしい思想でありますけれども、国際社会に遅れて参入した日本にとってみると、国際社会の競争場裏にいかに生き残るかということが、いかに日本文化を守れるか、日本という国の独立を守れるかという重大課題として考えられた時代でしたから、この進化論の教えはたちまちのうちに時代精神になっていきました。(p.103)
--(y:2006-03-29)

書籍-経済

西村吉正、金融行政の敗因、文春文庫067、1999/10、710円

  • 大蔵省の94年~96年の銀行局長が退官後に回想したもの。実務家らしい本。
  • 引用
    • さてそもそも、経済の成長と金融の活力との関係とはどういうことだろうか。人々が金融活動に積極的な意義を見出すためには、資金を寝かせておくより投資をした方が有利な結果が得られたり、借金をして投資をしてもまじめに働けば負債の重荷を上回る利益を得られるような社会である必要がある。言い換えれば、既得権の上にじっと座っていたのでは、相対的な地位が低下していうようなダイナミックな経済状況であるとき、金融活動は世の中の役に立つものとして評価されるだろう。(p.198)
--(y:2006-03-29)

書籍-科学

ウイルスは生物か?

  • 生物と無生物のあいだ2、福岡伸一、講談社「本」、2006年4月号
    • ウイルスはこれまで彼らが知っているたどのような病原体とも異なって、非常に整った風貌をしていたからである。斉一的すぎるとさえいってよかった。科学者は病原体に限らず、細胞一般をウエットで柔らかな、大まかな形はあれど、それぞれが微妙に異なる、脆弱な球体と捉えている。ところがウイルスは違っていた。(中略)そこには代償や個性といった偏移がないのである。なぜか。それはウイルスが、生物物ではなく限りなく物質に近い存在だったからである。
    • ウイルスは、栄養を摂取することがない。呼吸もしない。つまり一切の代謝を行っていない。
    • しかし、ウイルスをして単なる物質から一線を画している唯一の、そして最大の特性がある。それはウイルスが自らを増やせるをいうことだ。ウイルスは自己複製能力を持つ。
    • ウイルスは単独ではなにもできない。ウイルスは細胞に寄生することによってのみ複製する。
--(y:2006-040-04)

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