ブラジル音楽草、序

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 ブラジル音楽草 序

 update:1998,10,6(tue)

    1. MPB
    2. MPBの評価

MPB

 世界には美しい音楽が沢山あり、また日々作られています。ブラジル音楽もその一つであり驚くべき美しい曲が沢山あります。一般にラテンアメリカの音楽といえばタンゴ、サンバ、ボサノバ、フォルクローレなどが知られ、どれも楽しい曲が多いですが、近年のブラジルで最も成長したジャンルにMPBがあります。優れた曲が多く、時代を代表する音楽が生まれ、優れたアーチストのCDも多く流通するようになりました。それゆえ、今後も多くの人を楽しませる底堅いジャンルになると思います。

MPBの評価

 概括的で重要な批評は「ブラジリアン・ミュージック」(*2)の中原仁氏の評によってなされています。"サウダーヂ(なつかしさ、やるせない思い出、郷愁)"と"ブラジリダージ(ブラジル気質、ブラジル精神)"をブラジル音楽の根底に見ており、非常に納得のいく見方です。特に"サウダーヂ"は"遠く離れた祖国、家族、友人、恋人たちに対して寄せる思い、痛切な思慕の感情"であり、MPBはサウダーヂが映し出された音楽であると言ってよいでしょう。

その他

*注釈
*1,MPB(エミペーベー)
ムジカ・ポプラール・ブラジレイラの略でブラジル・ポピュラー音楽の意味。
*2,「ブラジリアン・ミュージック」1995/11/5 音楽之友社刊、中原仁編
「INTRODUCTIONブラジリアン・ミュージックの背景/ブラジルとブラジル人」18-21頁参照。

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